お知らせ

展覧会のお知らせ

淡く朽ちていく夜

【The14thmoon LIMITED】

11月16日(月)~11月24日(火)
■休廊日11月22日(日)
12:00~19:00
 土曜・祝日・最終日12:00~17:00

 

 

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最後の手記

牡牛の星 二の日

 

はるか遠くにある忘れ去られた世界。

もう世界に残る者は私だけになった。

かつてお人形たちと人はともに暮らし、いつしか人は新たな土地を求め旅立っていった。 

 

時々どこからか人が迷い込んでくるようだ。

不思議な感じを思い出いだす。

もう遠くに置いてきた記憶がわずかに甦り、再び誰もいなし静かな世界に埋もれるのだ。

 

 牡牛の星 七の日

 

もし一人の体に一人の魂が宿るなら私の内の少女の魂にも、

今も眠り続ける体がどこかにあるのかもしれない。

器を作ることが出来ても魂を移すことは出来ないのだ。

星へ帰ることの出来なかった者への鎮魂の鐘が今日も鳴る。

 

巨蟹の星 七の日

 

また星廻りの日がやってきた。

夜空に瞬く星たちが再びめぐり会うことを願い廻っている。

私たちも去った者へ再び廻り会うことを願い今日は祈ろう。

どんなに遠くに離れていても星を見ることが出来るのだから。

 

巨蟹の星 九の日

 

その姿を変えることのない少女がいた。

砕けた魂のかけらを拾い集め自分で繋いだ。

しかし、元に戻ることはもうなかった。

硝子のような冷たい瞳に、白く透き通るような手を持ち、

記憶はたくさんの引き出しにしまっている。

 

ある日の夕暮れ時、白い砂浜に大きな瓶が流れ着いた。

少女はそれを拾い上げ大事そうに持ち帰った。

 

巨蟹の星 十四の日

 

その日の午後は日差しは強く照り付けるよな太陽のもと、

戦友は叶わぬ夢を持って旅に出た。

封を切ることのなかった手紙にどんな想いが記されているのか今でもわからない、

いつか帰ってくる日のために秘密の引き出しにそっとしまっているのだ。

 

巨蟹の星 二十九の日

 

夕暮れ時空高く入道雲たちも茜色に染まり、

星たちは夜を輝かす時を静かに待っていた。

山を越えて谷を越えて日の光は移ろいの旅の準備をしているのだ。